湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
本枯れ節でも濃い出汁がとれる

2015:11:28:7071


久々に土曜日が客なしになり、朝からかつお出汁をとったっりしている。荒節の削り節とサバ節でそばつゆの出汁を作ったのがほぼ1ヶ月前。それからすぐに鰹節削り器や鰹節を買ったりとヒートアップしたのはブログで紹介したとおりだが、あれから我が家はほぼかつお出汁の生活となっている。

出汁を引くのは私の役目で(趣味だと言われている)、そばつゆ用の出汁と味噌汁など万能出汁と2種類を作り置きしている。私はそばを3日に2回ぐらいのペースで食べるが、かえしと出汁で作っためんつゆを一度口にしてからもう元には戻れなくなってしまった。

なので、3日に一度ぐらい出汁をとる作業をする。写真の出汁はめんつゆ用でなく本枯れ節を削って引いたもの。2000CCの水に20センチほどの自作昆布を入れ、10分で沸騰するぐらいに火力を調整する。その間にシコシコかつおを80gほど削り、沸騰し始めたら火を弱め昆布はそのままにしておいて削り節を入れる。これを沸騰しないよう10分煮て、ザルで漉して出来上がり。

かなり煮詰まって1500CCぐらいになっていると思うが、写真の色は実物とほぼ同じでこんな濃いものになる。手前板前の教える1番出汁と2番出汁を一緒にとり濃い万能出汁にしたわけだ。前回はこの温かいのをそのまま味噌汁にしたから短時間で超ウマ味噌汁が出来上がったし、その残りの半分で雑炊2人前を作ったし、色々使っている。

水2000CCに対して削り節80gは多いかもしれなくて、50gでもそこそこの濃さがでると思う。本枯れ節250g1本が1000円だから1回1500CCを作るコストは200円〜300円。昆布はただだから助かるが、高級な本枯れ節の出汁を味わえるのだからそう高くはないと思う。それに、最近、食品の裏側をみてからコンビニなどで変なもの買わなくなり、逆に安く済んでいるかも。
出汁を引くのに手間がかかる感じはしないし、ひょっとしてずっと続けられるかも。



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鰹節、削り節のネーミングの複雑さ

2015:11:26:7063

前項で「花かつお」は荒節を削ったものと説明したが、実際にスーパーに売られているのを調べたらかなり多様なネーミングになっていた。どういうことなんだろうと深く調べたのでもう少し説明を追加しておこう。

鰹節を削った商品の表示には次のようなものがあるようだ/

・かつおかれぶし削り節(鰹枯れ節削り節)
・かつおぶし削りぶし(鰹節削り節)
・かつお削りぶし(鰹削り節)
・花かつお(花鰹)

手前板前にある解説で、現在の表示ルール(JAS)は鰹節(枯れ節、本枯れ節)を使ったものが「かつおぶし削りぶし」で、荒節を削ったものが「かつお削りぶし」。なので「かつおかれぶし削りぶし」と「かつおぶし削りぶし」は枯れ節、本枯れ節を使用しており、「かつお削りぶし」と「花かつお」は荒節を使用するということなのだ。

しかしこれでもまだよく分からんはず。なぜこう複雑になったか。それは昔から家庭で削られ使われてた鰹節はカビの付いた本枯れ節で、これを本来「鰹節」(仕上げ節)と呼んでいた。だから枯れ節や荒節は鰹節と言えないものだそう。これが「かつおぶし削り節」と「かつお削り節」の差だけど本枯れ節を作るには下記のように長い日数と手間がかかり、とてももうけにならないということがあったよう。

「生利節」(をナラやクヌギなどで7日燻すと)→「薩摩節」(をナラなどで20日燻すと)→「荒節」(の黒くなったのを削りきれいにすると)→「裸節」(を2番3番カビまで付けると)→「枯れ節」(に4〜6番カビを付けると)→「本枯れ節」

本枯れ節が出来上がるには早くて4~6ヶ月、2年ものまであるというのだから大変だ。一回のカビ付けに2週間。1番カビを付けたあと天日干し、2、3、4番カビを付けてまた天日干ししたものが本枯れ節。カビ払いをしてまたカビ付けしてと大変な作業だ。

荒節で作る「花かつお」は20日ででき、2番カビを付けた枯れ節の「かつおぶし削りぶし」は1ヶ月(アバウト)、本枯れ節を削ったものは4〜6ヶ月、この削り節の価格差を100gで比較すると、荒節の「花かつお」400円前後、枯れ節の「かつおぶし削りぶし」720円、本枯れ節の「かつお本枯れ節削りぶし」1200円(ネットの中から一部ピックアップしたがこのぐらいの差が妥当だろう)。

ただし、でたらめな通販では「枯れ節」で作ったものを「本枯れ節」と表示してたりするから要注意。JASが3番カビまでの枯れ節を鰹節の枠に入れたのも話を複雑にしているのかも。本枯れ節の削り節はまずスーパーなどには並ばないものと考えておいた方がよさそうだ。昔はさんまの削り節をかつおの削り節として売ってたこともあったようだし、花かつおも実は偽装の本家本元らしいのだ。

ま、2番カビの枯れ節を叩き合わせると鈍い音がし(3番を本枯れ節と呼んでいるところがあるがこれは枯れ節)4番カビの本枯れ節を叩くとカキンカキンと固い音がするのからして、水分の抜け具合、成熟度の違いが分かるそうだ。あと、花かつおを削るとき蒸して柔らかくしているから香りが飛ぶなど、いろいろ問題もあるようだ。人間、手間ひまかけられないようになってから、デタラメが横行しだしたのだろう。少し前の項の食品添加物がまさにそれだ。(前項を一部訂正)

あっ、写真は日本半周のおり、佐渡で知り合った五郎さん(半農半漁)から送られてきた自分ちの柿。毎年こちらからはみかん、五郎さんからは柿と、もう10年以上続いている。柿というよりスイーツと言ったほうがよさそうな特別うんまい柿である。
荒節(さつま節)→荒本節(荒節)→本枯れ節(仕上げ節)

2015:11:24:7043

鰹節のことをよく知らなかったが、「枕崎市かつお公社」から鰹節を取り寄せたり、「鰹節のできるまで」の図解をみたり、削ったりしている内やっと分かってきた。

写真上がかびが付いたままの「本枯れ節」で、写真中が「荒本節(荒節)」、写真下が「荒節(薩摩節)」。「本枯れ節」が出来上がるまでの行程は、鰹を3枚におろし背節腹節に分け、釜で90分茹でて骨を抜き、一回目のいぶしをするのが1日目。これを「生利節」と言い醤油をかけて食べたりするが、この写真はない。

その生利節を2、3、4回いぶした7日目のものが写真下の枕崎市かつお公社が「新さつま節」と呼んでいる「荒節」のでき始めである。これはまだ柔らかくてピーラーでもスイスイ削れる。と云うか鰹節けずり器の刃を調整して厚みを出すのも面倒なのでピーラーにおまかせとなりそうだ。

写真中は知り合いに頼んで鰹節屋さんから分けてもらった「荒本節」(荒節)。これはさつま節をさらに5、6、7、8回いぶした20日目のもので、削り節パックの原料となっているもの。何度もいぶすから黒いし、見栄えが悪いから市販されないのかも。これは包丁でもなんとか削れるが、鰹節けずり器を使っている。

写真上が「本枯れ節」と呼ばれるカビ付けを4回したもので、4〜6ヶ月かけて仕上げたもの。カビが鰹節の水分を抜き、タンパク質を分解し旨味を生じさせるそうだ。また、中性脂肪を分解し出汁の透明度が高まるよう。

写真の削り節は幅が細くて短いが、ちびたのを削ったためと、まだ慣れてないのがあるかも。もう少し幅広で美しいのもできるのだが、それはまあいつか。
荒節はサバ節やアゴなどとともにめんつゆの出汁にし、本枯れ節は味噌汁や煮物の出汁に。荒本節はどちらにも使える中間型で、一般に売られている花がつおでもある。「花がつお」を出汁を取るたびスーパーで買ってたら高くつくが、自分で削ったら何分の一かになるし、そもそも風味が違う。さて、これがいつまで続けられるだろうか。

親からはぐれた?ポン太かポン子

2015:11:17:2:6973
2、3mの至近距離で撮影したが、シャッター音は気にするものの顔をこちらに向けない/
2015:11:17:2:6980
「おい、どうしたの」と声をかけるとこっちを向いたが、恐怖の表情になっている/


カメラを忘れたときに限って動物が出てくるのだからがっくりくる。今日林道へ入ってすぐのところで、小さな動物がお尻をこちらに向けたまま立っていた。始めその小さいのと逃げようともしない動きから、ネコかもと思ったが、まるまるとした尻と毛色ですぐ子タヌキと分かる。

このときは親とはぐれ、夜通し歩き回って疲れきったため逃げる元気もないのか、それとも目が見えなくなっているか、まだ人間の顔を知らないのかなど頭を巡った。しかも信じられないことに道路にしゃがみこんでしまったのだ。
ひょっとしてと思い、おにぎりをちぎって投げてやると上手く目の前に落ち、一瞬喰わえて食べようとした。腹が減っているのは間違いなさそうだ。

しかし、2、3片投げたが、上手く探し当てられない。やはり目が見えないのだろうか。携帯でとりあえず撮影し、しばらく散策して帰ってくると驚いたことにまだこの子タヌキがいたのだ。数10mほど動いていたがしかし林道上なのは変わりない。

これはカメラを取りに帰っても間に合うかも、と急いで往復し、もといた場所へ。そしたらなんと姿が見えないのだ、がっくりする。でもあの体力ならそう遠くへ行けないだろうと思い直し探すと、便所脇へ駐車された車の陰にいた。

それを85ミリで撮ったのが上の写真だが、やはり目がよく見えてないように思えた。シャッター音を気にするが、こちらに目を向けない。声をかけこっちを向かせて撮ったら、恐怖の顔になっている。のっそり立ち上がり、車の下へ隠れたが、歩くときに左足を引きずるようにしていた。どうやら怪我をしているようなのだ。これでは森の中の起伏のある所は歩けないだろう。

なぜ目が見えなくなったか分からないが、その結果怪我をしたのではないだろうか。だけど、あまり痩せてないのでごく最近まで親からエサをもらっていたように思えたが・・・。

コンビニ弁当一つに食品添加物が300種

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具にダイコン、タマネギ、ニンジン、ネギ、油揚げなどたくさん入れたらせっかく引いた出汁の鰹の香りが消えた(ハハ)/

2015:11:9:6935
土鍋で炊いた一回目の飯は水を多くし失敗で、二回目のはこれまでで一番のができた。水と米の1対1は守らねば/

ユーチューブの「食品の裏側」を見て驚いたのがコンビニ弁当一つに食品添加物(化学物質)が300種も入っていることや、甘いジュース1本に糖分が砂糖換算で手の平に山盛り(60g)使っているなど、信じられない話がたくさんあったこと。

食品添加物を開発したり売る側だった元商社マンの安倍司氏が自分の子供が氏が開発した添加物の入った肉団子を食べているのを見て、やってきたことの間違いに気付き、大変反省し、世間に知らしめるため「食品の裏側」という告発本を書いたと言う。ユーチューブの番組では食品添加物や化学調味料を何10種類も組み合わせて世間によく知られた色々な味を作り出していた。

氏が開発した食品添加物というのは、安くできる、腐らない、色落ちしない、濃い味同じ味を保つものなどなどの魔法のような化学物質。それまで職人が大変な苦労をして世に出してたものを安直に可能にし職人の良心を悪魔に売るようなセールスをしてたらしい。

氏が言うのは「もっと自分の食べるものを疑え」。食品の裏に張られた原材料の表示は嘘のかたまり、企業の都合のいいようにできるらしい。たとえば野菜をゆでるとき色落ちしない添加剤とか腐らない添加物とか20種ぐらい使うそうだが、これらはキャリーオーバーと言って表示義務がないそうだ。

最近読んだ北大路魯山人は明治の人なのに早い時期に食の堕落をこっぴどく批判してるし、HP手前板前の魚山人さんも「食と健康」などに現代の食のあまりのひどさを表している。私はこの二人と哲学者内山節の示す社会とほとんど同根のように思うのだ。

写真は昨日の朝食の味噌雑炊と昼のワラサとイナダの握り寿司。寿司の写真はワラサのものだが、これらにはほとんど食品添加物は入っておりませぬ。雑炊は鰹節を削って引いた出汁で、ガリも自作。唯一梅干しが市販のもので少し混ざり物がありそう。こんなのをいつまでも続けたいと思うのだが・・・。
魯山人の「人間の体も心も食べるものからできている」という言葉がこのごろ本当に思えてきている。
ノウサギはツリガネニンジンも食べる

2015:11:5:6886
ツリガネニンジンを撮影してたら手前の株の茎が食べられているのに気づく

2015:11:5:6894
ヤマラッキョウ/

4日、4週間ぶりぐらいに林道へ行ってきた。10月は客がけっこう多かったのと料理やもろもろが忙しくずいぶんご無沙汰してしまった。森はそろそろ紅葉が始まっており、ハゼの葉の真っ赤のやヤマノイモの葉の黄色とか、山椒の実が熟して赤かったりしていた。

ヤマノイモのムカゴを少し頂いたりしながら気持ちいい秋空の下を散策したが、少し意外だったのが林道のあちこちがマユミのピンクでにぎやかだったり、ツルウメモドキがもう赤くなったりしていたこと。また、草刈りされた草原に行ったらツリガネニンジンやヤマラッキョウ、アキノキリンソウ、タムラソウなどがまだ咲いているしそこかしこにアザミがあったりする。ワルナスビで驚かされたが、花が咲き誇っているのを全部刈り取られでも、しばらくして全く同じに状態に咲くのである。これには目を疑ったが、他の植物もがんばるのが多いんだね。

その一つのツリガネニンジンを撮影してたら手前の株の茎が切られているのに気づいた。ノウサギがこの茎を食ったのだ。きっと花ごと口に入れたのだろう。ほんとノウサギは何でも食べるね。

2015:11:5:6827

それと、トモエソウの種が採取できないかと行ってみたらグッドタイミングで、実の先端が開き、種が落ちる寸前だった。5個の実があったが、2個の種を周辺に蒔き、2個をそのままにして1個分をビニールに入れて持ち帰った。実1つに数10個の種があったから充分だろう。
来年はトモエソウの花が咲いたところを見られるだろうか。

2015:11:5:6859
まだアカタテハがきれいな体で飛んでいた。遅いんだね。
かつお出汁の旨さに驚いて

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旨いそばつゆを作ったのがきっかけというか、かつお節やサバ節を使った出汁の旨さ濃さに驚き、昔独身の頃一二度試みたかつお出汁が味が薄くて物足りなかったことを思い出したのだ。このときは袋に入った削り節を買ってきてたぶんてきとーにやったのだ。

でも、ちゃんとやればこんなに濃い旨い出汁が出たのである。なら本物の鰹節を削ったらすんごい味が出るのではないかと以前からいつかはやってみたいと思っていたことを決行することに。(慌てて書くが、かみさんは色々やってくれてます)

それに、手前板前にも鰹節から取る出汁の魅力を言っていて、しかも家庭では1番出し2番出汁など必要なく、1番と2番を一緒にして濃い出汁にすれば何にでも使えると意外なことが書いてあった。1番だしは料理屋が吸い物(吸い地)に使うもので、家庭ではまず必要ないということなのだ。

で、写真の鰹節削り器と鰹の本枯れ節をついに購入してしまったのだ。値段の高い桐箱のものには躊躇していたけど、この「枕崎市かつお公社」の2000円のをネットで調べたら、誰もがレビューに高い評価をし悪く言うものがいなかった。逆に高い桐箱のものには評価が分かれるのがたくさん。この価格ならもし失敗してもいいし、研いで使えるならいつでも研げるしと、思い切った。

本枯れ節はカビ付けを3回以上したもので出来上がるまで半年はかかり、カチンカチンの堅さとなった高級品。ちなみに市販の花がつおは本枯れ節の前段階の荒節を薄く削ったもの。これの2本セット500gが同じく2000円と安い。失敗しても惜しくないと思ったけど、これが失敗どころか大成功だったのだ。

写真右の味噌汁は500CCの水に自作昆布を多めに入れ、10分間で沸騰するように煮てまずは昆布出汁をとる。水が沸騰したら火を弱め、その間に鰹節を18g削っておいて、これを入れ、また10分ぐらいグラグラしないように煮る。1番出汁の場合、最初の10分で昆布を取り出すが、2番出汁の濃いのにするのだから昆布はそのまま入れておいていいらしい。でもグラグラ煮立てるとさすがに臭みが出るようだ。

自作昆布は薄くて柔らかいから早煮昆布のように見えるが、実際は北海道の真昆布なので本来は出汁昆布。なので濃い出汁がとれるのだ。で、鰹節を入れて10分煮たら火を止めキッチンペーパーで漉して完成。鰹の香りがとても強い出汁が400CCできた、はずだったのが、300CCほどに煮詰まってしまった。しかたないので、そばつゆ用に作り置きしてある出汁100CCを足してみそ汁作りを。

前回の具はネギと油揚げだけだったから、今回はエノキと豆腐を追加してみた。顔を近づけるとかつおの香りがプーンと強く鼻にくるおいし〜〜〜〜いみそ汁が出来上がったのだ。でも、具をたくさん入れたから香りが少しだけ落ちたかもしれないね。

しかし思ったのは、味噌汁やそばつゆだけなら、高級な本枯れ節より廉価な荒節の方が濃い味になるかもしれないこと。荒節には出汁の濃さがあり、枯れ節は香りの良さがあるように思う。あわせればいいんだね。本枯れ節が高級と言っても250g一本1000円だし、荒節に至っては350gぐらいの1本700〜800円。そばつゆに使ったこの分厚く削った荒節70gの袋入りがスーパーで398円もするのだ。それからすると削る手間は少し掛かるが、何倍も贅沢に使えそう。次は荒節を手に入れよう。

今日は久しぶりに林道へ行ってきた。ここのところ料理ばかりだったから次回は山の様子などを。