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湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
包丁の切れ味、刺身の美しさを求めると

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料理を美しく作るためにはまず包丁がよく切れる必要がある。特に魚を捌いたり刺身を造るには重要で、切り口を見ただけで包丁の良し悪し、料理の腕がわかってしまう。包丁が良くて、切れる刃を付ける研ぎができ、上手に切り、綺麗に盛り付けられて初めて美しい料理が出来上がるのだ。で、一年間魚の下処理をしたり刺身を切りつけたりした結果、魚の扱いにはだいぶ慣れてきたし、出刃の作業までは割とすんなりいく。店にある出刃は小出刃、大出刃のどちらも木屋製のものでまあよく切れる方だと思う。柳刃は貰い物ばかりで、築地正本の9寸、祐成の尺、一竿子忠綱のフグ引き尺とあり、それなりによく切れるのだが、白身魚の柔らかい身をそぎ切りにするときなど刃を当てて引いてもグニュグニュとしてしまい綺麗に切れないのだ。写真のアマダイの昆布締めなどが良い例だ。こうなると自分の技量の無さを顧みず、もっとよく切れる性能のいい包丁があるんじゃなかろうかとネットをさまよったりするわけだ。私の手持ちの和包丁で自分で買ったのは小出刃の2本(どちらも五千円ぐらい)と15000円のペティで、あとはどれも貰い物。でも一竿子忠綱以外みな2万数千円止まりのもの。でもちろん鋼と軟鉄を合た霞包丁。鋼だけで出来てる本焼きは10万円以上するが、これなら素晴らしい切れ味でスパスパ行けるのじゃ、なんて憧れたりしてるが、色々調べたり研究した結果、ある一定のレベルまで達した霞包丁なら、研ぎ方と腕で本焼き同様の性能を示すものがあるのが分かってきた。

始めは本焼きは諦めたものの、腕のいい職人さんが打った名の通ったメーカーのものをいつか手に入れたいと目星はつけていたが、それでも5万円ぐらいはするのだった。何しろ木屋の15000円のペティがこれまで最高額だったのだから砥石は買ってもなかなか手が出ない。砥石は今ある包丁の性能を引き出すためにどうしても必要だが、包丁は数だけは揃っているのだから。それでも、包丁の切れ味を求めてネットをさまよっていた。そんな時、ユーチューブに越前打刃物の番組があり、若い人がその刃物の切れ味に感動し伝統工芸士で現代の名工である清水正治さんの清水刃物に入門し修行中というものだった。その中に自作の菜切り包丁で玉ねぎをサクサク切る場面があり、自画自賛してたが、本当にいい切れ味だった。また、包丁は真っ赤に熱したのを焼き入れして硬く固めるが、その方法として水焼き、油焼きがあり、瞬時に温度を下げる水焼きの方が難しいとされている。メーカーはその焼き入れ方法を明示してないのがほとんどで、鋼材も同じで良く分からない。だが、越前刃物の他の番組を見ても全部普通に水焼きをやっている。清水刃物の鋼材は全て青紙2号で、本焼きや白紙はやってない。でも日本の名工に選ばれているし、逆に考えれば青紙2号に精通しているとも言えるだろう。

で、清水刃物のHPを覗いてみたら、なんと9寸柳刃が税込19300円だったのだ。これには食指が動いた。でも日本の現代の名工に選ばれた清水さんの柳刃がなぜそんなに安いのか。問い合わせると清水刃物ユーチューブの若者は退職してたが、新たに2名が入門されているとか。ま、手伝いのレベルだろうと想像するが、そんな小規模であり、しかも店など通さない直接の注文だからなのだろうと思った。これが小売店で売られていればきっと倍ぐらいの価格になるのだ。柄も安い朴木だし、黒い口輪も水牛でなく明らかにプラスチック。普通このぐらいの名人の作品なら口輪は水牛、柄は一位八角ぐらいにはすると思うし、これで数千円違うが、あくまでも中身で勝負という感じ。で、思い切って注文し1ヶ月待って届いたのが写真の9寸柳刃だ。手に持つと同じ9寸の正本より重い。計ったら182gで正本は150g。正本は使い込んでいると言ってもまだ本格的には1年。ずいぶん違うものだ。手持ちの包丁と違うのは、写真でも分かるが、刃先の鋼の部分が幅広く軟鉄から飛び出している。これだけで切れそうだ。今日届いたばかりでまだ本刃付けしてないがどのぐらい切れるか楽しみである。

柳刃の下にある砥石も最近手に入れたもの。「正本山 大上 並砥 天然砥石 鏡面 仕上げ砥石 中硬-硬目」で説明に「光沢系の仕上がりなのに戸前の切れ味です。」とあった。一般に戸前層の砥石がよく切れる刃が付くと言われている。63ミリの厚みがあり、ふだん使いができ、しかもいい刃が付き鏡面になる砥石。大上という砥石を持ってないしぜひ使ってみたいと思ったのだ。まあ、ほぼ期待通りの性能でとても嬉しい。さて、この柳刃にどう反応するだろう。楽しみだ。



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なぜシシ肉カツ丼が一般に無いのだろ?

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私はカツ丼やトンカツが大好きで、蕎麦屋へ入ってもカツ丼を注文するぐらいで、3日前も仲間と横須賀へ昆布の種苗を取りに行った帰りに小田原でロースカツ定食を食べたばかり。そのよく流行っているトンカツ専門店のロースカツよりこの私の昼飯のカツ丼のカツの方が美味いと思ったのだ。店のはごくわずかに肉のパサつき感と臭いがあったのだ。まあ、さしの入った高級ブタのカツ丼の脂肪が甘いのは特別美味いが、脂肪の甘さでは少し劣るものの、上品な脂をたっぷり食べられるシシカツはとても高級なもののように感じた。このカツ丼、下のパン粉をまぶした2切れ分を使ったが、白いご飯が見えてても、カツはたっぷりある。

シシカツは肉も脂肪も柔らかいし、とても美味いのになぜ一般に出回らないのだろうと思った。まあ、私とて、臭い、硬いと聞くしあえて食わなくとも、と思ってたぐらいだから世間ではそれが普通なのだろう。雑魚番屋では昨日もシシ肉の串揚げ2本づつ2人分とシシ肉の焼肉1人とシカ肉焼き1人分が出たし、レバニラを4人に振る舞った。ジビエ料理ファンが早くも出てきたようである。魚の方が少なかったが、キンメ一人鍋(小キンメ一匹、野菜、出汁、昆布、850円)、キンメの南蛮漬けが出たが、刺身や煮魚の注文は無かった。まあ、客も少なかったが・・・。

シシ肉がこれほど美味いとは知らなかった!

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雑魚番屋では少し前からイノシシ肉の串揚げと焼肉を出し始めめた。そしてつい先日シカ肉も手に入れ、シカ肉料理にも挑戦中である。イノシシは以前2、3回食ったことがあると思うがはっきりした記憶がない。でも、地魚料理ばかりでは常連さんは飽きてくると思うし、肉も魚もあって雑多なメニューなのが居酒屋だろうと思う。だけど雑魚番屋でスーパーで売ってる豚や牛を出すのは出来るだけ避けたい。で、イノシシを出せないだろうかと色々当たっていたら、なんとか入手ルートが確保できたのだ。

しかし、味の方は不安だった。ネットでイノシシ料理のレシピなど見ると「臭い消し」の方法がたくさん出てくるし「臭いがまったく無かった」など、元々臭いがあるものとされているよう。で、串揚げなら少しぐらい臭みがあっても気にならないんじゃないかと、まずは赤身のところを小さく切り、間にタマネギを挟んで揚げてみたら、臭いなどまったくないいどころか、牛と豚の中間のような味で、イノシシと思いもつかないようなうま〜い串揚げになった。また、脇腹の肋骨を抜いたバラ肉の部分は肉より脂肪の方が多いから、こんな脂身ばかりだとしつこいんじゃ〜と、とりあえず薄切りにし塩コショウしてフライパンで焼いてみたら、脂がとてもあっさりしていていくらでも食べられそう。豚バラとまったく別物だった。それと、脂肪だけの塊をこんがり焼いてもとても美味い。これはホント驚きだった。考えてみればイノシシは森の中を駆けずり回って自然なものしか食べてないのに、豚は狭い豚舎で人工飼料ばかり食べさせられている。以前ユーチューブで日本一高価な牛乳を売ってる牧場を見たことがあるが、ここの牛は広い森の牧場に放し飼いで運動量も豊富だし無農薬な自然の餌だけを食べていた。イノシシもこれとまったく同じじゃないか。なのでイノシシ肉は豚肉よりはるかに高級なのじゃないだろうか。

臭いの問題は魚とまったく同じなのもわかった。魚は釣り上げて血抜きしなければ身に血が回り、白身など赤く染まってしまう。これでは美味くない。イノシシも同じで、捕獲したら手早く血抜きし内臓を取り出し身を冷やす作業が必要。これをちゃんとやっていれば臭いなどまったく出ないのだ。魚の肝とイノシシのレバーも同じで、水にさらして血抜きをするが、イノシシの方はとてもデカくて血を大量に含んでいる。なので、握りこぶし大に切り分け、大きなボウルに水を流し入れながら血が出なくなるまでよく揉んだ。そして、水気を切り、脱水シートで包んで冷蔵庫へ保存した。

で、レバーならレバニラだ〜と若い頃よく食べたレバニラ炒めを作ってみた(かみさん作、レシピは私が探してきた)。レバーは毒物が蓄積する臓器だから、最近は人工飼料ばかり食べてるレバーはほとんど口にしなくなっていたから、もし美味かったらレバニラ復活だ。で出来上がり写真を載せたが、なな、なんとこれまで食べたレバニラの中で一番の味だったのだ。豚のレバニラや焼きトンには口に入れると「あっ、レバーだな」とわかる臭いと言うか、独特のクセががあるじゃないですか。これがないし、硬い歯ごたえも消え柔らかくてうんまい。て言うか、不思議に思ったのが、豚のレバニラや焼きトンはなんであんなに硬いんだ? 焼きトンなど齧ると中が赤かったりするから血抜きが充分されてないのが想像されるが、硬さは何でだろ。きっとE型肝炎やその他病原菌を恐れて焼き過ぎになっているのだろう。加熱75度1分で肝炎ウィルスは死滅するから芯温が75度になるまで焼き(か、それと同等の熱量)、肉に触れる時は手袋をし、まな板や容器は煮沸消毒をする。こんなところに気をつけておけばとても柔らかで美味いレバニラ炒めが食べられるのだ。



そのうち寿司を出せるレベルまでになりたいが・・・。

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また新しい年がめぐってきた。今年もよろしくです。年末は6連チャンで30日まで釣り船と店をやり、今年も2日から6日まで連チャンしたから、ドタバタでブログを更新する気力がなかった。で、久々にゆったりできた今日、今年最初のブログに何を書いたらと迷ったし、写真も無いしと探してたら以前仲間が撮った寿司の写真が出てきた。ま、見てのとおり形はブサイクだし大きさも不揃いだが、ちょっとぐらい美味しそうに見えるかも、とこれをアップすることに。昨年雑魚番屋で出す煮魚、焼き魚、刺身、揚げ物などに追われ、出せない寿司はあまり握らなかったが、仲間が来たときなど時々練習台となってもらってはいた。寿司はやはり赤身が入ると色味がよくなるね。雑魚番屋の魚はおよそ95パーセントが地元産の自前(自分で釣ったり仲間の漁師から仕入れたり)だから、赤身はカツオ、ソーダガツオ、小型マグロだけで、1月から6月頃まで白っぽい握りばかりとなる。雑魚番屋も昨年11月で一年が経ち煮魚や焼き魚、フライなどなんとか漁師料理ぐらいに見られるようになったかもしれないが、刺身の切りつけ、盛り方が全く下手。握りもネタの切りつけ方で見栄えがまるで違うので、この課題を早急になんとかせねばならない。これを今年一番の目標とし、年末あたりにどんなに成長できたかこの写真、3項目前のひどい刺し盛り写真と比較してみようと思う。

雑魚番屋では新たな定番メニューとしてキンメなどの鍋(一人鍋850円〜)と、イノシシの串揚げ(1本250円)、イノシシ焼肉(500円)を始めた。キンメは友人漁師が安定供給してくれるから常備してるし、イノシシも常に在庫できるようなルートを作った。鍋もイノシシも好評で毎日のように出ている。と言っても食べるのはせいぜい2、3人。雑魚番屋はどこにも広告しない隠れ家な店で、店主がチビチビチビチビ飲むためのもの。だからお客も少ない時は2、3人、多くても10人で通常は5、6人。ほぼ皆が昔の飲み仲間、知り合いである。どんだけ飲んでいたのだ。