湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
包丁の基礎知識をつめこんだ

2015:6:24:4606
鏡面仕上げした包丁の裏。出刃の峰から少し下のところに鉄の合わせ目の筋が出ている。表面はほぼ全部鉄で、刃の部分だけが鋼。


たった一本しかない出刃包丁を船から海へポチャンし、それ以後柳刃包丁だけで魚をおろしていたのだが何とも不自由で困っていた。

柳刃で骨を叩いたり無茶な使い方をするので刃は欠けるは、手入れも悪く錆が浮くはで、そろそろなんとかせねばしょうがないと、以前からブックマークしてある「手前板前」というプロの料理人のホームページの包丁に関する膨大なコラムを読み始めた。

そして分かったことは包丁の知識がまるでなってないことだった。たとえば出刃に水が付いたまま数分放置すれば赤い錆がもう浮くのである。
いままで包丁を使うと布巾でさっと拭いて、すぐラックに差し込んで次に使うまで放置、というぐあい。これだと水分や魚の汁など少しでも残っていたら錆びてしまうのがあたりまえ。
その錆を落とすやり方も知らないから、砥石を錆に当ててズリズリ削ったりしていたのだ。しかし、その深く削ったところは次の錆の温床で、もうどうにもならない状態。

「手前板前」の魚山人さんの包丁に関する100はありそうなコラムの包丁の研ぎ方磨き方で、錆は耐水ペーパーですぐ落ちるし、いまは「消しゴム」というゴムに研磨剤を混ぜた消しゴムそっくりなのがあり、それでこすると見事に落ちると教えている。
たったこれだけで包丁を傷つけることもなしに錆は落とせるし、使用後によく洗って水をしっかり切ればいいだけのことだった。
刃が大きく欠けたところは荒砥石でガリガリ削り、中砥石で研いで刃を付ければいいのである。研ぎ方も正しい方法を知り、うまくやれるようになった。まあそこまではなんとかやれた。

私のこの一本の柳刃は若い頃四谷の割烹を手伝ってたとき(簡単な作業)、親方がプレゼントしてくれたもの。築地の正本というメーカー製で、今回調べてみたらなんと一本2万円前後(訂正)するものだった。
そんで、これはもったいないとコラムを何度も読み返しながら深い錆を落としたりキズを治したり色々やり始めたが、しかし「手前板前」に出てくる包丁はみなキラキラ輝いた鏡面磨きにされたもので、私のとまるで違うのだ。しかもこれらは、本焼き包丁といって硬い鋼だけを鍛錬して造り上げた高級品で、一番安いものでも5万円はくだらないし、最高級なのは数十万もするらしい。
私のは霞焼きと呼ばれる鋼と鉄を合わせて叩いたもので、本焼きではない。鋼は高級な方から(硬度が高い順)青鋼(青紙)、白鋼(白紙)、黄鋼(黄紙)とあって写真上の柳刃は白紙(たぶん)を使ったもの。

まあ本焼き包丁は切れ味は最高だけど、硬くて刃が欠けたり錆びたりしたら研ぐのが大変だったりで、もっていてももったいなくて実践には使わず、通常私のクラスの霞を使っている料理人も多いよう。なので、しっかり磨いてこれからも大切に使っていこうと思ったのだ。

そこでなんと、無謀にも鏡面仕上げを試みたのだ。詳しく説明すると大変なことになるので、知りたい方は「手前板前」を読んでいただくとして、結果は写真のとおり。

完璧ではないけどまつげの一本一本が映りまする。下の出刃は正広作の6千数百円のが5千円で売られていたもの。刃渡り135cmの小さいものだが、小魚からブリぐらいまでなんとかこなせそう。
ほんとはもっといいのが欲しかったが、メーカ—のホームページに黄紙と鉄の霞焼きと紹介してて良心的だし、とりあえずは充分かも。これも鏡面仕上げにしたら高級包丁のようになった。
しかし、鉄と鋼を合わせた霞焼きの鋼部分は鏡面にできるけど、鉄部分はいくら磨いても鏡にならないんだね。知らなくてずいぶんムダなあがきをしてしまった。

この包丁研ぎで砥石が4つになったし、砥石を研ぐ砥石も手に入れたし、包丁の扱いに不安がなくなり、さあ魚を釣って料理しなくちゃ、って気分になったのだ。

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コメント
この記事へのコメント
へー、凄いねぇー。鏡面仕上げなんていう砥ぎ方?仕上げ方があるんだ。

女子はどうか判らないが、男子は子供の頃から妙にナイフに興味を持つものだ。
ぼくは、小学校に入るか入らない頃、5寸釘を線路のレールの上に置いて、石炭を積んだ汽車に押し潰してもらい、それを焼いて水に浸けてから砥石で磨いたものだった。そんなナイフ作りが子供たちの間で流行っていた。

アフリカに行く時に、関市で買った素晴らしいナタを持っていった。そのナタはナイフ状になっていたので動物を捌くのにも使った。帰国するとき世話になった国立公園のトップの人にプレゼントしてきた。彼がぼくの持っているナタをいつも手に取って眺めていたからだ。

帰ってきてから買ったナタは岡山県の金物屋で買ったものだが、今ではほとんど使わなくなった。
それでもナイフ物が好きで、今愛用しているのは仏製のOPINELのものだ。手頃な値段で刃が細く、さまざまなサイズがあり、果物ナイフとしても良い。
2015/06/25(木) 09:45 | URL | fukuda,fumio #-[ 編集]
いいナイフや包丁はみてて美しいですね。

私の子供の頃は肥後の神でしたよ。小学生の男の子はみんなポケットにしのばせていて、竹を切って紙鉄砲を作ったりしましたね。

レールの上に五寸釘とは恐ろしいですね。

2015/06/26(金) 12:14 | URL | take隊員 #TY.N/4k.[ 編集]
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