湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
鰹節、削り節のネーミングの複雑さ

2015:11:26:7063

前項で「花かつお」は荒節を削ったものと説明したが、実際にスーパーに売られているのを調べたらかなり多様なネーミングになっていた。どういうことなんだろうと深く調べたのでもう少し説明を追加しておこう。

鰹節を削った商品の表示には次のようなものがあるようだ/

・かつおかれぶし削り節(鰹枯れ節削り節)
・かつおぶし削りぶし(鰹節削り節)
・かつお削りぶし(鰹削り節)
・花かつお(花鰹)

手前板前にある解説で、現在の表示ルール(JAS)は鰹節(枯れ節、本枯れ節)を使ったものが「かつおぶし削りぶし」で、荒節を削ったものが「かつお削りぶし」。なので「かつおかれぶし削りぶし」と「かつおぶし削りぶし」は枯れ節、本枯れ節を使用しており、「かつお削りぶし」と「花かつお」は荒節を使用するということなのだ。

しかしこれでもまだよく分からんはず。なぜこう複雑になったか。それは昔から家庭で削られ使われてた鰹節はカビの付いた本枯れ節で、これを本来「鰹節」(仕上げ節)と呼んでいた。だから枯れ節や荒節は鰹節と言えないものだそう。これが「かつおぶし削り節」と「かつお削り節」の差だけど本枯れ節を作るには下記のように長い日数と手間がかかり、とてももうけにならないということがあったよう。

「生利節」(をナラやクヌギなどで7日燻すと)→「薩摩節」(をナラなどで20日燻すと)→「荒節」(の黒くなったのを削りきれいにすると)→「裸節」(を2番3番カビまで付けると)→「枯れ節」(に4〜6番カビを付けると)→「本枯れ節」

本枯れ節が出来上がるには早くて4~6ヶ月、2年ものまであるというのだから大変だ。一回のカビ付けに2週間。1番カビを付けたあと天日干し、2、3、4番カビを付けてまた天日干ししたものが本枯れ節。カビ払いをしてまたカビ付けしてと大変な作業だ。

荒節で作る「花かつお」は20日ででき、2番カビを付けた枯れ節の「かつおぶし削りぶし」は1ヶ月(アバウト)、本枯れ節を削ったものは4〜6ヶ月、この削り節の価格差を100gで比較すると、荒節の「花かつお」400円前後、枯れ節の「かつおぶし削りぶし」720円、本枯れ節の「かつお本枯れ節削りぶし」1200円(ネットの中から一部ピックアップしたがこのぐらいの差が妥当だろう)。

ただし、でたらめな通販では「枯れ節」で作ったものを「本枯れ節」と表示してたりするから要注意。JASが3番カビまでの枯れ節を鰹節の枠に入れたのも話を複雑にしているのかも。本枯れ節の削り節はまずスーパーなどには並ばないものと考えておいた方がよさそうだ。昔はさんまの削り節をかつおの削り節として売ってたこともあったようだし、花かつおも実は偽装の本家本元らしいのだ。

ま、2番カビの枯れ節を叩き合わせると鈍い音がし(3番を本枯れ節と呼んでいるところがあるがこれは枯れ節)4番カビの本枯れ節を叩くとカキンカキンと固い音がするのからして、水分の抜け具合、成熟度の違いが分かるそうだ。あと、花かつおを削るとき蒸して柔らかくしているから香りが飛ぶなど、いろいろ問題もあるようだ。人間、手間ひまかけられないようになってから、デタラメが横行しだしたのだろう。少し前の項の食品添加物がまさにそれだ。(前項を一部訂正)

あっ、写真は日本半周のおり、佐渡で知り合った五郎さん(半農半漁)から送られてきた自分ちの柿。毎年こちらからはみかん、五郎さんからは柿と、もう10年以上続いている。柿というよりスイーツと言ったほうがよさそうな特別うんまい柿である。
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