湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
どんな包丁でも上手く研げばよく切れる

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ここのところの悪天候で海に出られず包丁ばかりいじっていた。料理も作りたいが、その前に頂いた包丁がまだ50点のできだし、ちゃんと完成させなきゃと、裏スキを付け直したり研いだり、ネットを見ながら他の包丁の研ぎ方を変えてみたりしてたのだ。その包丁研ぎの仕上げに使っているこれも頂いた写真の砥石の銘が分からず、気になっていた。何度もネットで調べたけどどこにも同じものが無かったのだ。

それが引っかかるのと包丁の研ぎ方をもっと詳しく知りたくて包丁研ぎ師のブログをいくつも覗いていたらあるところにこれそくっりの天然砥石が出てきたのだ。ひょっとして人造砥石じゃなく天然砥石かもしれないと何度か調べはしてたが、種類はたくさんあれど、天然だけに形が定まらず不揃いだったり色がまちまちで、こんなにきっちりした人造砥石のような正確な四角形とキズのない地肌を持ってるものが見当たらない。

それと、お店で売られたり研ぎ師が使っている天然物はほとんどが超細密仕上げ砥で、しかも肉眼で擦り傷が見えないような仕上がりになり、値段も高いもので数10万円もする高級品。だが、天然砥石のサイズはおおまかにいくつか分類されていて、写真の砥石は長さ205mm、幅75mm、厚さ50mmで30型とされるまさにそれ。ただ、これはピカピカにはなるが人造砥石なら5000番か6000番ぐらいだろうと思えるぐらいの小さい擦り傷がたくさんできる。ブログで見たのは京都の丹波で産出される青砥という中仕上げ砥で3000番〜5000番クラスであると紹介していて、私が予想した5000番〜6000番と重なっている。これはプロが荒砥や中砥でできたキズを小さくするため最終仕上げ前に使用するものらしいが、ふだん使いの仕上げ砥でもいいそうだ。

また、それで研いだ顕微鏡写真もアップしてあり、私の顕微鏡で覗いてみたらほぼそっくり。ただ青砥は柔らかいものが多く、周りをカシューというので固めて研ぎ面だけ露出させているのがたくさん見られたが、これはとても硬く、砥汁がなかなか出ないのだ。青砥は他の地方にも一部あるようだが色がまったく違って、丹波産のだけがそっくりだったし、顕微鏡の傷も同じだし、丹波青砥としてまず間違いないだろうと思う。

でも、丹波青砥は掘り尽くされて今は産出していないという。だけど頂いたのはたぶん30年ぐらい前のものらしいからこれも合致する。昔は人造砥石などなかったから、大量に産出していた丹波青砥が一般家庭の仕上げ砥石として使われていたのだろう。また、超細密仕上げ砥は大工の鉋や鑿、料理人の包丁研ぎに用いられたはず。こんな天然砥石が大量に産出するのは世界中でも日本だけで(訂正:荒砥、中砥を産出する国はあるが、仕上げ砥はない)、それが日本刀の発達、鉋や鑿を使う木造建築、包丁や和食の発展につながったようだ。逆に言うと仕上げ砥石が産出されなかったらまったく違う文化になっていたかも。日本料理が世界中に広がり始めたのと同時に日本の包丁の素晴らしさも知られているらしい。

話がずれそうになったが、数名のプロの研ぎ師のブログを読んでいて、包丁の研ぎ方が少しだけわかってきた。といっても理屈だけだが、どんな包丁でも上手く研げば信じられないほどの切れ味になるということ。それは刃の角度だったり小刄や蛤の付け方だったり、仕上げ砥の能力だったりするが、少しだけ実践できたと思ったのは、新聞70枚ぐらい重ねたのが一発で切れたとき。本物のプロが最高の研ぎをするとこの何倍も切れるようで、切り出しナイフで100枚の新聞が軽く切れるらしいのだ。また。こんな包丁で切った野菜や魚は味がまったく違うとか。この研究会を立ち上げている研ぎ師や料理人のグループがあり、これまでの料理の常識が覆る結果をいくつも出しているそうである。ま、今回はこの砥石が丹波青砥だったということで。


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