湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
もっと早く顕微鏡を使うべきだった(何度か加筆)

DSC_7494 のコピー
ラッキョウ形のムササビ(?)のエビフライ。リスのエビフライのように基部周辺の鱗片が根元深く切り込まれず、斜めの度合いも弱いから頭の丸いラッキョ形のフォルムになったと考えている

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リスは松ぼっくりを横にして持つから歯の条痕や筋は横向きに付く。また下顎の切歯2本は鱗片の厚みとほぼ同じ。

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左がムササビの切歯で幅2ミリ、右がリスの切歯で幅1ミリ。右の写真のムササビの歯先は鋭いが、2本の間になる部分は切れが悪いのか、ムササビのエビフライと思えるものはケバがたくさん残っている。(まだ確証は持てないが)

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右の基部付近の切り口が斜め一直線になっているリスの開いた松ぼっくりのエビフライ。リスの口が小さく切歯のストロークが小さいのも原因のような。

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(写真変更)倒木の下の狭いリスの入れない場所にあったネズミのエビフライ。この写真からも切り口が湾曲しているのがよく分かる。

これまでのエビフライ分析はマクロ写真を拡大し確認してたが、今回初めて顕微鏡で見たら新たな発見があり、もっと早くから使っていればよかったと悔やまれた。昨日、保存してあるエビフライの中から50、60個ほどを何度も繰り返し比較したが、ムササビの巣近くで採集した10数個の中にリスのものとフォルムが違うが切り口が大変よく似ているのがあった。歯幅が4ミリなので一度に鱗片を2枚ぐらいバリカンのように削り取っているかもと想像してたが、松ぼっくりやエビフライをじっくり見たら開いた松ぼっくりの基部に近いところは小さな鱗片が密集して一度に2枚は無理だと思えた。写真からバリカンのような切り口になるとしたのも少し違っていて、もし一本の歯で削ってないとしたら鱗片一枚一枚を切歯2本で切り取るしかなさそうだった。

バリカン風を想像していたので、顕微鏡で見たムササビのと思ったエビフライの鱗片一本一本の切り口がリスそっくりで驚いたのだけど、今日また何度も観察したらこれらラッキョウ形のものはやはりムササビのでいいように思えてきた。頭でっかちになるのも4ミリ幅の歯が原因と考えられるからだ。リスのように一本の根元に深く切り込めず浅くしかできないのだ。なので、バリカンで刈ったように切り口のデコボコが少ないない丸いラッキョウ頭になるのだろう。ラッキョウ形のエビフライはリスのように切り口が強い斜めにならないのも理由。リスより口が大きく切歯のストロークが長いのがあるかもしれない。あと、前項で歯の条痕はできないとしたが、歯に隙間があるから当然できるのだった。まあ、まだどう転ぶか分からないような危うい検証なので、あしからず。

ただ、今回顕微鏡で見てリスのエビフライの特徴がよりはっきりしてきて、ネズミのエビフライとはしっかり見分けられるようになった。リスのエビフライの特徴は下顎の切歯で鱗片の根元を手前から前方に向けてナイフでスパッと切るようにやるのだが、松ぼっくりを横にして持っているので、前項の歯の条痕のように横向きになぞった筋ができる。しかも切れ味が鋭いからたとえば鱗片が開いた松ぼっくりなど、一直線で水平な切り口となる。それが下から斜め上にに走っているものがほとんどなのだ。

一方、ネズミのエビフライも切れ味は鋭くちょっと見にリスに似てるが、よく見るとネズミのものは切り口の筋が鱗片の根元からエビフライの尻尾方向や斜めに向けて付いていた。また、2層になった断面の繊維層でない硬い外側部分に歯でできた小さな段差がたくさん見られた(リスのものには段差がほとんどない)。しかも切り口は一直線ではなく内側へ湾曲していて斜めに切れ上がらないのだ。ネズミのエビフライはリスが入れないような狭い場所で見つかり、状況からネズミで間違いないのは分かっていたし、見た目もエビフライの頭の方が丸っぽくて明らかに形が違うのだけど、この丸いのが切り口が湾曲しているのからくるのだと分かった。まだ他にもあるけど、とりあえず大きな特徴を見つけられたのだ。私の手持ちのエビフライの中にこれが4個あった。

その他にもリスが開いた松ぼっくりの鱗片を根元からでなく中程から切り取るのは、歯が根元に届かないのかと思ってたけど、そうではなかったから、松の実が溢れ落ちないようにするためかもしれないとか、鱗片の厚みが2ミリぐらいでリスの歯の2本で2ミリとぴったりなのが分かったりで、顕微鏡の重要性がよ〜〜く分かった。この三眼ズーム顕微鏡はアダプターを買えば一眼レフで撮影できるので、それができたらまたブログにアップしてみたい。


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