湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
「白銀林道/野生生物探検記」11

●リスの住む森

14、クマシデの枝にリスがいた

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桑の実が終わり、リスが見えなくなった秋、クマシデの実を食べる姿を発見する。リスの後ろにたくさん果穂が生っている。
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果苞を開くと松の実のような小さなツブツブがたくさん付いていた。食べてっみたら脂肪が多く、美味くて高カロリーなのが分かる。
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 2005年の秋のこと。桑の木周辺は桑の実が終わってからすっかり静かになり、小鉄の姿も見えなくなっていた。食べ物が変わり、行動形態が変化したのだろうと想像できるが、しかしどう変わったかがまったくわからない。
 リスがいま何を食べてるか知りたくて、守山リス研究会のニホンリス観察の手引きにある「どんなものを食べていますか?」を見ても、ヤマグワの果実やアカマツの種子、アケビの果実は林道にあるものの、他に記載されてる多くが林道にないものばかりで、アケビも何度もチェックするがリスの姿を見ることはなかった。
 リスが年間で一番食べていると思える松の実のエビフライの状況を観察しながら、ヤマグリやドングリならまず食べているだろうと、林道を外れて遊歩道や森の中へ入ったりしていた。
 何度もボウズをくらっていたある日のこと。オオタカを見た遊歩道へ50メートルほど入ったあたりで、ふと見上げたら一匹のリスが15メートルほど先の細い枝で何かを食べている姿が目に止まった。この木は遊歩道から数メートル笹ブッシュの中へ入ったところに立っていた。
 リスまで少し距離があったがなんとか撮影でき、しばらく食事風景を観察させてくれた。リスが消えたあと、写真を拡大し確認すると、何か枝に生っている房のようなものを手に持っていた。その木の下あたりへ行ってみると幾重にも果苞が重なった果穂がたくさん落ちていて、果苞をめくってみたら、松の実のような小さなツブがたくさん入っている。
 試しにこれを食べてみたら松の実のような脂肪があり、意外と美味い。クルミもそうだがリスはこのような高カロリーのものを食って高い運動能力を維持しているのだろう。この木は調べてみたらクマシデといって、林道周辺を探したらすぐに何本か発見でき、これが多くのリスのエサとなっているだろうと分かった。
 それから遊歩道のクマシデ通いがしばらく続いた。やっと見つけた新しいリスのエサだが、しかし狭い遊歩道の坂道を上って近づくと、リスからはこちらが丸見えで、足場は平らでないしイスやベッドを置くスペースもない。どこかいい場所がないかとクマシデの下まで行くと今度は高い笹ブッシュが邪魔で枝のほとんどが見えなくなる。とても観察しずらい場所だった。
 しかたないので、最初に発見した場所までそっと行き、立ったままリスがいないか確認し、しばらく待ってこなければあきらめる、という具合。それでもクマシデの実がなくなる短期間に何度か出合え撮影することができたのだ。
 その翌年の秋も期待して行ってみたが、遊歩道のクマシデは果穂がほとんど見られず、リスももちろん現れなかった。前年、あれほどたわわに果穂を付けてたのに、次の年はまったくダメなんてことが植物にあるんだとこのとき初めて知ったのだ。 
 その後、他の場所でもクマシデを見つけ、リスがいないかチェックしたが、何度観てもその姿を確認できることはなかった。だが、2007年の10月にまた遊歩道のクマシデでリスの姿を2、3度見ることができた。ただ、そのころから周辺の松枯れがひどくなり、リスの姿がめっきり減り、巣もエビフライさえもだんだん見えなくなっていったのだ。


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