湯河原・真鶴の野生生物を観察し、写真に記録すること。
「分散貯蔵」と「集中貯蔵」


2009:4:7:2
数個ずつ隠して置くのを「分散貯蔵」と呼ぶそうだ/

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巣穴に大量に隠して置くのを「集中貯蔵」と呼ぶそうだ/


ネズミの不思議が少しだけ解けてきた。

「野ネズミによるドングリの種子散布」 島田卓哉/や「アカネズミの貯食の空間配置」 曽根晃一/など読んで、森林総合研究所に問い合わせたりし、ネズミとドングリの関係が少し分かってきた。

ドングリは、ネズミなどにすべて食べられてしまうと困るので、弱い毒性のあるタンニンを含有したり、ネズミの貯食行動で種子散布をしてもらうという戦略をもっているとのこと(島田論文から超意訳)。

ま、少しは知っていたが、その細かな作業は見えなかった。曽根論文によると(これも自己訳)、ネズミはまずドングリを一つずつ喰わえて数m〜10数mぐらいのところに別々に隠す。地中1cmとか2cmとかに。
それをすばやく行動圏内の巣や餌源より遠くに数個集めて再貯蔵する。穴を掘って埋めたり、枯れ葉の下にただ置いたり、以前NHKの動画で樹洞に何か隠してたのもそうだろう。
これは他のネズミや動物に盗られないようにするため。この貯食場所があちこちにでき、これを「分散貯蔵」と呼ぶそうである。
前項の写真がたぶんそれ。

また、巣穴に直接大量に貯蔵するのを「集中貯蔵」と呼ぶ。貯蔵には効率がいいが、この場合イノシシなどの盗人に発見されると全滅の危険性がありそうだ。
これは少し前の項に載せた、下の写真だ。
でも土がこれほどドングリと一緒に大量に巣穴から掻き出されるということは、隠すために穴が埋められていたのだろうか?
それと、23個もなぜ食べ残すのだろうか? また新たな疑問発生だ。

ともあれ、ドングリの根がモヤシのように白く長いから、穴の中で発芽しようとしていいたのはまず間違いない。

スミスネズミがドングリを貯食するかどうかはよく分からないから(質問していない)、これらは最もコナラのドングリと密接なアカネズミの仕事としておこう。

追加:

仮説;

「分散貯蔵」は島田氏によると一箇所にせいぜい数個だそう。そして、論文を読み直していると、アカネズミが冬越しのためドングリどのぐらい食べるか計算していて、1haあたり30頭がいて、一頭が一日10個食べる勘定にしていた。
しかし、10個は充分すぎる量としてあった。
これを見て、ピンときた。分散貯蔵のドングリの数は一日分じゃないかって。
冬場、何もないとき、一日一箇所貯蔵庫を見つければよいわけだ。どうだろう?

島田氏はドングリのタンニンとネズミの関係に詳しいが、ドングリがネズミにいかに食べ残されるか、が重要なドングリの戦略と書かれている。
それからすると、これら食べ残されたのは、その戦略が成功した、ということだろう。たぶんこの中からいくつかが発芽したはずだ。
しかし、巣穴の中の集中貯蔵にはいくつドングリが入っているのだろ? 1頭30日分としても300個。そんな大量ドングリのが巣穴の中に入っている可能性がある? だから23個も残る?





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